« Pon de Replay | トップページ | We Will Rock You! »

2005年10月19日 (水)

As

B0001msgx001_sclzzzzzzz_ 1016日放送のZIP HOT 100ではスティービー・ワンダーの曲が二曲ほぼ連続でかかりました。「今日は何の日」で、19761016日にちょうど、彼の名作アルバム「キー・オヴ・ライフ」が発売されたとのことで、その中からの全米No 1ヒットの Sir Duke「愛するデューク」が、続いて80位にニューエントリーした From the Bottom of My Heartが。

70年代のスティービーは音楽的に脂の乗り切った時期でしたが寡作で、アルバムとアルバムの間の期間がやたら長く、よく無期限延期になっていたりしていて、この「キー・オヴ・ライフ」もその前の「ファースト・フィナーレ」からほぼ3年ぶりだったりしたので、克也さんは、スティービーのニューアルバム、A Time to Love も発売無期限延期、と思わず口を滑らせてしまいましたが、実は今月18日オン・セールでした(笑)。確かにファーストシングルの So What the Fuss?が今年の初めに出て、そのときアルバムが同時リリースと聞かされて、それから相当待たされたわけですが。

彼のその活動ペースの原因とは・・・

ちょうど、その前日15日のSMA-Station 5 で克也さんナレーションで黒澤明監督の特集をやっていて、矢の集中攻撃を受けるシーンは実際の矢を使った命懸けの撮影だったとか、関係ない民家の屋根が邪魔だからわざわざ取り壊させたといったエピソードが紹介されていましたが。

その黒澤とスティービーを結びつけるものが、分野は違えども、完全主義、だと思うんです。

スティービーの関係者が、ひどい冗談なんですが、こんなことを言ってました。「スティービーのレコードを出したかったら、彼が亡くなればいいんだよ。お蔵入りになっている音源が山ほどあって、彼がリリースのOKを出さないんだから」

実際彼は時間さえあればスタジオに篭って曲作りか録音をやっている。Char(竹中尚人)もスティービーに会った時、君もミュージシャンか、一緒に何かやろう、と無理やりスタジオに入れさせられてジョイントをやったとのこと。

そんな感じで貯めに貯めた曲がゴマンとあって、その中から選びに選んだのが、数年間の一枚としてリリースされる。その過程が彼の時間の秘密だったようです。

B00004szwd01_sclzzzzzzz_ 「キー・オヴ・ライフ」も、その完全主義の賜物で、美しい曲あり、精神的な曲あり、過激な曲ありですばらしい作品で、グラミーの最優秀アルバムにも輝きましたが、全演奏時間が106分で、LP二枚に17センチのシングル盤の大きさの33回転のボーナスが一枚と他に類を見ない長さと形態で、確かLP一枚2,300円の時代に5,000円の値段が付いていたと思います。B00006329w01_sclzzzzzzz__1

B000000hkv01_sclzzzzzzz_      

ソウルミュージックのみならずポップスの歴史全体を変えた名作で、その影響は今も色あせません。3年前はTAKE6がスティービー本人をゲストフィーチャーして、「キー・オヴ・ライフ」の第一曲目Love’s in Need of Love Todayをカバーして、グラミーの最優秀R&Bグループパフォーマンス賞を受賞するし、95年にCoolio Pastime Paradiseをサンプリングネタにした Gangsta’s Paradiseをヒットさせている。これらが70年代当時はシングルヒット曲ではなく単なるアルバムカットだったことを考えると、その影響の大きさがわかるというものです。

B00004vy5f01_sclzzzzzzz_ ポップスの歴史に残る名盤の製作過程をインタビューと資料映像で振り返るDVDシリーズが出ているのですが、「キー・オヴ・ライフ」もあります。Isn’t She Lovely「可愛いアイシャ」の冒頭の赤ちゃんの鳴き声は実は愛娘アイシャのものではないこと、間奏のハーモニカソロは実はスティービーがミスった本来ならボツのテイクが使われていたこと、曲の終わりの挿入でアイシャは beat me ぶってちょうだい、と言っていたことなんかがわかって面白いです。そのアイシャ、成長して、ニューアルバムでは彼女の歌声をフィーチャーした曲が二曲収録されているとのこと。まだシングルになった So What the Fuss?と From the Bottom of My Heartしか聞いてませんが、甘いバラードばかりだったここのところのスティービーとは違って原点に回帰しているようで、ちょっと期待です。

B00004sf1301_sclzzzzzzz_ 克也さんが以前名古屋でやっていたテレビの情報バラエティ「ビビデバビデブ」で、エンディングテーマに、I Wish「回想」が使われていましたが、克也さんも何か思い入れがあるのでしょうか。この「回想」はウィル・スミスの「ワイルド・ワイルド・ウェスト」のサンプリングネタでもありました。

B00000ilm901_sclzzzzzzz_ 今回のタイトルAs「永遠の誓い」もこのアルバムからのシングルヒットで、最近ではジョージ・マイケルとメアリー・J・ブライジがカバーしました。7分以上の演奏タイムの、歌詞も、「イルカが空を飛んでオウムが海に住む日まで、母なる自然が役目を終える日まで、僕が君になって君が僕になる日まで、夜が昼になって昼が夜になる日まで、僕は君を愛し続ける」という壮大な曲で、間奏のエレキピアノソロをやっていたのが克也さんも会ったばかりのハービー・ハンコックでした。

B000009cmk01_sclzzzzzzz_ 因みに「キー・オヴ・ライフ」では、ジョージ・ベンソンや、後に Maniacという曲を映画「フラッシュダンス」からヒットさせる Michael Sembelloなんかがバックミュージシャンとして参加しています。あとライナーのブックレットにスティービーが謝辞を捧げている人たちの長いリストがありますが、中に兄弟デュオ、ブレッド&バターの岩沢幸矢さんの名前があったりして、ちょっとうれしかったです。

さて、このAsという曲、BreadIfと並んで、一単語二文字のタイトルで、チャートに入った曲としては二番目に短いタイトルの曲です。更に短い一単語一文字タイトルがあるのですが、それは誰のなんと言う曲でしょう?

|

« Pon de Replay | トップページ | We Will Rock You! »

70年代」カテゴリの記事

ジョージ・マイケル」カテゴリの記事

スティービー・ワンダー」カテゴリの記事

ソウル・R&B」カテゴリの記事

ラジオ」カテゴリの記事

音楽」カテゴリの記事

コメント

TBありがとうございました。
初めまして♪
スティービー・ワンダーは『ファースト・フィナーレ』 から 『キャラクターズ』 まで持ってます。
『キー・オブ・ライフ』 も好きですが、『ファースト・フィナーレ』が一番好き。 70年代の彼の曲は、いろんな事をやり過ぎない分自然な美しさがあった気がします。

投稿: Nob | 2006年5月 4日 (木) 23時15分

いつも勝手に繋いですみません。
コメントありがとうございます。
僕は一番すきなのはInnervisions で、次いでFullfilingness First Finale, Songs in the Key of Life ,Talking Bookの順になりますね。この頃は、音の美の追求は言うまでもなく、攻撃性や社会性も備えていて、すごく高度だった。
キャラクターズで終わってしまうのはすごくうなずけます。僕もTime To Love 久しぶりに買った。Innervisions, Talking Bookお持ちでないなら買いですよ

投稿: Prof. Harry | 2006年5月 5日 (金) 01時11分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/80310/1259380

この記事へのトラックバック一覧です: As:

» Stevie Wonder『Songs In The Key Of Life』(Part2) [音楽の園 music of my mind]
天才Stevie Wonderによる20世紀ポピュラー音楽の世界遺産(その2)☆『Songs In The Key Of Life』(Part2)♪ 発表年:1976年 ez的ジャンル:20世紀ポピュラー音楽の世界遺産 気分は... :まさに桜満開の音楽! 昨日に続き、Stevie Wonder『Songs In The Key Of Life』のP..... [続きを読む]

受信: 2006年4月29日 (土) 04時11分

» ☆ スティービー・ワンダー ~キャラクターズ~ [♪ 音楽回顧録 ♪]
????????????????????????????????? 今持ってる、スティービー・ワンダー、これで終わり。        キャラクターズ  /? スティービーワンダー 1987年発売。 これ、以降は何故か買わなくなってしまった・・・。 SIDE A? ?? ユー・ウィル・ノ... [続きを読む]

受信: 2006年5月 4日 (木) 13時33分

» Stevie Wonder (その1) [MUSIC8089]
Stevie Wonder のアルバム 「Songs in the Key of Life」 (1976年)     聴く Stevie Wonder をリアルタイムで意識しだしたのは80年代からでそれまでは聴いたことはあるけどあまりいいとも思わなかったですね。。。 このアルバムは、1976年の発表ですが実際に聴いたのは1981年です。家でFMを聴いているときに ‘Isn't she lovely’ がかかって「何だ、この曲は!(=Good!)」って感じになり、レンタル・レコード屋へ駆け... [続きを読む]

受信: 2006年5月 6日 (土) 21時19分

» スティービー・ワンダー『A Time 2 Love』 [BARBON STREET]
スティービー・ワンダー『A Time 2 Love』 何ヶ月も前に発売日まで決まっていたスティービーの10年ぶりの新作。 知らぬ間に延期になり、急遽発売が決まった。 何でそんなことになるのか疑問に思ってたが、 ライナーノーツの読んで謎が解けました。 スティービーは自分..... [続きを読む]

受信: 2006年6月13日 (火) 07時30分

» STEVIE WONDER(スティーヴィー・ワンダー) Vol.1 [トリビュート・アルバムの森]
STEVIE WONDER(スティーヴィー・ワンダー)のトリビュート・アルバム [続きを読む]

受信: 2006年8月 1日 (火) 17時03分

» スティーヴィー・ワンダー 2 [まい・ふぇいばりっと・あるばむ]
NO.00497 スティーヴィー・ワンダーのベストアルバム『グレイテスト・ヒッツ』 土曜日の午後皆様如何お過ごしですか? 私は知っての通りこうしてブログを書いています。(笑) それにしてもスティーヴィー・ワンダーと言うのはどうしてこんなにも強る事が出....... [続きを読む]

受信: 2006年8月28日 (月) 18時56分

» スティーヴィー・ワンダー 3 [まい・ふぇいばりっと・あるばむ]
NO.00631 スティーヴィー・ワンダーの2枚組アルバム『キー・オブ・ライフ』 “スティーヴィー・ワンダー”を初めて知ったのは中学生の頃でした。 その時の印象は「盲目で首を横に振りながらピアノを弾いて歌う可笑しな黒人のおじさん」でした。 そんな第一....... [続きを読む]

受信: 2007年1月 9日 (火) 13時43分

» As★StevieWonder [Senri'sTapestry洋楽訳詞集]
永遠の誓い☆スティービー・ワンダーAs★StevieWonderAsaroundthesuntheearthknowsshe'srevolvingAndtherosebudsknowtobloominearlyMayJustashateknowslove'sthecureYoucanrestyourmindassureThatI'llbelovingyoualwaysAsnowcan'trevealthemysteryoftomorrowButinpassingw...... [続きを読む]

受信: 2009年1月19日 (月) 09時41分

« Pon de Replay | トップページ | We Will Rock You! »