Why Do Fools Fall in Love?
タイトルはいつもの通りに戻します。
日曜日の「今日は何の日」で二週連続で、「火の玉ロック」のジェリー・リー・ルイスが、13歳の従姉妹と再婚して、しかもそれが前妻との婚姻が継続中で重婚となり二重三重の問題になったという話題が登場しました。
直接は関係ないかもしれませんが。
ポップス史上最大の重婚問題、かどうかは知りませんが、思い出したのは、フランキー・ライモンの話。
ちょっと思い出があって、以前のZIP Hot 100では克也さんが自由にオールディーズを選曲するKatsuya Remembersというコーナーがあって、このFrankie Lymon & the Teenagers の1956年(半世紀前だ)のヒット曲“Why Do Fools Fall in Love?”を克也さんは大好きだということで選曲したのが、放送では間違って別のドゥワップの名曲、シルエッツの”Get a Job”が流れてしまって(ありがちなオールディーズのコンピレCDだったのでしょうね)、その半年後に僕がリクエストして蒸し返してやっと正しくかかった、なんてことがありました。
ティーンエイジャーズという名のとおり、フランキーが若干13歳の時に放った歴史に残る名曲。
フランキーの話もジェリー・リー・ルイス同様、映画になっていて、その名もやはり“Why Do Fools Fall in Love?”。主演は今をときめくハル・ベリーでした。
フランキーは1968年に薬物中毒で早世してしまうのですが、その後90年代になって、その曲の作者としてフランキーはクレジットされているが実は曲は作っていない、と他のメンバーに訴えられて著作権をめぐる裁判になってしまいます。
その過程で、彼の妻だった、と主張する女性が三人も、やはり著作権料相続を狙って名乗り出ます。“Why Do Fools Fall in Love?”「恋はくせもの」という曲はもはや81年のダイアナ・ロスのカバーでしか知らない世代の弁護士が活躍します。
フランキーは若くて歌もうまかったので女性にもてたようで、その方面ではだらしなかったのでしょう。その時々に付き合っていた女性にそれぞれ求婚し、そんなことになってしまいます。彼女たちはそれぞれ付き合っていた時で別のフランキーの側面を見ていました。一人はティーンアイドルとして絶頂期にいて浮かれていた彼、別の一人はその絶頂期から挫折を経験してソロとしてのカムバックに真面目に努力していた彼、最後の一人は薬物に溺れてどうしようもなくなった彼、という風に。このあたりも、ショウビジネスの世界の盛者必衰の理を見るようで、やるせなくもあります。
この三人には奇妙な友情が生まれてしまい、誰が勝っても取り分は山分けしよう、という約束ができます。ところが最終的に正統相続者と認定された最後の妻が欲を出し、約束を破り独り占めしてしまいます。更にところが、結局は裁判の費用なんやらで相続分はほとんど残らなかった、という落ちが付きます。まさに「なぜ愚か者どもは恋に落ちる?」
裁判ではフランキーの友人としてリトル・リチャードも証言台に立ったようで、映画でも本人が本人の役で登場しました。
あと、ZIPでもベストヒットUSAでも取り上げられていましたが、18日が誕生日だった、アニマルズのメンバー、ジミヘンのマネージャーだったチャス・チャンドラーは、67歳の誕生日、ではなく、96年に心不全で逝去していました。
皆様、本年はありがとうございました。ハッピークリスマス。
阿南教授の博識を毎週堪能。阿南クラスのパラノイアに会ったのは、坂本龍一、大滝詠一、山下達朗、音楽評論家の桜井ユタカ、かまち潤と言った人々。-小林
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コメント
今晩は Prof.Harryさん。私の拙いブログを 読んでいただき ありがとうございます。 大好きな ティーンエイジャーズの 記事を
書いても あまり 反応がなかったので 大変嬉しゅうございます。この記事に書いてある メル彼とは その後順調に 交際が進み そのことも 同時に掲載してます。理性より 本能が勝ってるので 少々下品ですが 洋楽鑑賞の時間は 毎日3時間はとっております。これを機会に また遊びに お越し下さい(^o^)丿
投稿: 和登さん | 2006年8月29日 (火) 20時16分
TBありがとうございます。Prof.Harryさん。映画のエピソードは
彼の曲とまったく 対照的に ドロドロしておりますね!!
本能におもむくまま 恋してる私も「なぜか愚かどもは恋に落ちる」のクチですね。メル彼君とは順調に続いており ゴスペルグループ、ファイヴ・ブラインド・ボーイズのピーコック盤を ダウンロードしてくれてCDにして 頂くつもりです。あとジョージ・ハリソンの『Living In The Material World』を ダビングしてくれるらしいです。今は音楽にたいして すごく前向きです!
投稿: 和登さん | 2006年10月 5日 (木) 18時19分
TBありがとうございます。Prof.Harryさん。映画のエピソードは
彼の曲とまったく 対照的に ドロドロしておりますね!!
本能におもむくまま 恋してる私も「なぜか愚かどもは恋に落ちる」のクチですね。メル彼君とは順調に続いており ゴスペルグループ、ファイヴ・ブラインド・ボーイズのピーコック盤を ダウンロードしてくれてCDにして 頂くつもりです。あとジョージ・ハリソンの『Living In The Material World』を ダビングしてくれるらしいです。今は音楽にたいして すごく前向きです!
投稿: 和登さん | 2006年10月 5日 (木) 18時20分