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2006年2月 9日 (木)

Like a Rolling Stone

Traveling_wilburys_vol1_1   25日のBEST HIT USAのタイムマシンのコーナーで、20年前の1985年にボブ・ディランとトム・ペティがジョイントでワールドツアーを始めた日とのことで、Traveling Wilburys “Handle with Care”がかかりましたので、数回前に書きかけた、この冬休みに公開されたもう一つの大事な音楽映画、ボブ・ディランの自伝映画、No Direction Homeについてフォローしておきましょう。Tom_petty_full_moon_feve_3Traveling_wilburys_vol_3_1

ちなみに、トラヴェリング・ウィルベリーズというのも妙ですね。5人の大物が、××ウィルベリーという偽名で登場してる。誰が入っているかはぼかしたジャケットのシャドーでバレバレですし、担当楽器や所属レコード会社のクレジットからどれが誰であるかは推測が付きますが。ところが、2枚目で全員が××ウィルベリーのファーストネームを変えてしまうんですね。変わらなかったのは、1枚目の後に病没してしまったLefty Wilburyことロィ・オービソンのみ。そして2枚目がVol.3というタイトルなのも妙でした。そのロィ・オービソンも含めて2枚目を作るはずだったのができなくなったからタイトルだけお蔵入りにしたという説や、実際にはトム・ペティのソロアルバムFull Moon FeverVol.2なのだという説があったり。そのVol.1Vol.3の二枚は今入手困難で貴重になっているようです。買っておいてよかった。しかし今年あたり、残った3人が新作を発表するかもしれない、それに合わせて旧作の再発もあるかもしれないとトム・ペティが発言したようです。新作のタイトルは、第一の説に従うと、ジョージに敬意を表して、Vol.5になる、という噂。

さて、映画の話。監督は「ラスト・ワルツ」のマーティン・スコセッシ。

Bob_dylan_no_direction_home_soundtrackこれは劇場公開はまだ東京ローカルですが、DVDはリージョンコード無視なら輸入で入手可能ですし、僕は暮れにNHKがデジタルハイヴィジョンで放送したやつを録画できました。

ジョージ・マイケルの映画にはちょっと留保をつけましたが、こっちは文句なくお勧めしたい映画です。3時間半という長さですが、元の素材は400時間あって、それをタイトに編集した感じです。音楽だけでなく60年代のアメリカの政治や文化もよくわかる。ドキュメンタリーとして一級じゃないかと思います。

ディランの半生を、ギター一本、ハーモニカだけでプロテストソングを一人で歌うスタイルから、Like a Rolling Stoneを歌い、バンドを率い、自らもエレキを持って登場し、聴衆からブーイングを浴びた伝説的な65年のニュー・ポート・フォークフェスティヴァル、そして66年ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールのライヴにいたるまでを描いています。

そのライヴと、ウディ・ガスリーに会いに行ってそのまま居つくことになったニュー・ヨークの時代が、それまでの彼の人生の二つの大きな波として描かれています。

聴衆にお辞儀をしてThank Youといって、インタヴューに答えただけで雑誌記事になっていたディランがよく喋っています。

Bob_dylan_greatest_hits  でも結局、プロテストフォークから、フォークロックへの変化は何だったのか、解釈は観客それぞれに任しているようです。自分なりに解釈すると、天才詩人としてのディランとミュージシャンとしてのディランは同一人物でありながら別の存在でもあり、プロテストの時代は彼の詩が一人歩きして勝手に時代が付いてきた、だけど彼には子供時代に深夜ラジオから聞こえてくる音楽が何よりも楽しみだったもう一人の自分が居て、ビートルズに刺激されて、新たな音楽を模索した、というところでしょうか。ディランがエレキを持ったことによって音楽の世界は変わったが、音楽の世界はディランを何も変えなかった、と。それでも、彼は自分のホームをどこに求めるべきなのか、方向を探り続けた。No Direction Homeとは Like a Rolling Stoneの歌詞の一節です。

Maria_muldaur証言するために登場する人たちの中にマリア・マルダーがいたのにちょっと感激しました。実際の彼女に会ったばっかりなんです。12月暮れにライヴがあって、終了後、例によってサインをもらいに行ったら、周囲に台になるものがなかったので、彼女はCDジャケットを僕の胸に当ててその上から書いてくれました。くすぐったかった。会った時の気のいいおばさんという印象そのままで映画に出てくれていました。

克也さんはディランと同い年ですよね。

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コメント

いつもご丁寧にTBありがとうございます。

この記事がとてもお気に入り(好きなミュージシャンだらけ)でキーワードで引っ掛かる度にTBさせて頂いています。

これからもよろしくお願いします。

投稿: OZZY | 2006年7月24日 (月) 12時34分

OZZYさま、こちらこそありがとうございます。
当ニフティ・ココログとライブドアとは相性が悪いらしく(他にも同様の例多々あり)他のブログにはTBが送れないのですが、なぜかOZZY様のところには送れます。何かのご縁ということで、こちらこそ宜しくお願いします。

投稿: Prof.Harry | 2006年7月25日 (火) 20時51分

今晩は Prof.Harryさん。TBありがとうございます。マーティン・スコセッシは「ラスト・ワルツ」の監督だったんですね。昔の映像が たくさん挿入してあったのをメル友君が感心してました。
初デートの あの盛り上がりは 今はありません。今日も 夜中に目が醒めてしまいました。こんな びみょ~な時でも 音楽を聴いて 心を落ち着かせるのは 大切ですよね!!「ラスト・ワルツ」の 風格ある ディランも好きです!!

投稿: 和登さん | 2006年9月 8日 (金) 23時07分

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