Flying Saucer
突然、心配なニュースが飛び込んできましたが。
御歳の問題云々以上に、克也さんは今まで休みもせず働きすぎたと思います。いい休養だと思ってゆっくり静養なさって、万全に回復してからまた戻ってきてください。
名古屋の後釜の鉄平君の番組でも心配のメッセージが寄せられていました。また、Bent Fabricの時にいまだに「克也さんがおっしゃると説得力がある、ベント爺さん」なんて話が出てきて、克也さんの影が窺えます。またその裏番組の「山下達郎サンデーソングブック」(僕は95年までこの番組の熱心なリスナーだった。達郎さんがまだこの番組を続けていることに感謝し、僕がその番組に戻れてちょっと嬉しかったりする)で、「小林克也さんが介護保険手帳を持ってる唯一のDJを売りにしている、達郎さんももうすぐ、がんばって」なんてネタが出てきていました。
克也さんがZIP HOT100をやっている間に書こうとしていてずっと機会を逸していたネタですが、いい機会ですので。
先週、ここの四つ目のボタンでアップされた、スネークマンショーQ&Aで、ジャンキー大山の「こなさん、みんばんは」はアメリカの昔のコメディから頂いちゃっているとのお話。他にも、アメリカの昔のジョークをかっぱらったりアレンジしたりしているとのこと。僕もチーチ&チャンなんかの影響があるなって思っていたことがあります。http://www.radiobaka.dj/gallery.html
ZIPでやっていたギャグのコーナーのパターンの一つに、曲から歌われている歌詞を細切れにし、その間を克也さんが繋いで会話のようにしてしまうやつがありましたが、それはディッキー・グッドマンから頂いているのではないかとずっと考えていました。
彼は50年代から活躍した、コメディアンと言うかアイディアマンというか、ノヴェルティアーティスト。克也さんの場合は、一人のアーティストと克也さんが会話したように繋げてしまいますが、グッドマンは、アーティストに拘らずその時々にヒットしている様々な曲のキャッチーな一部分を取り出して、自分は色々な場面でのインタビュアーに扮してその答えにコラージュにしてパッチワークみたいにして繋げていく。
一番最初は1956年のFlying Saucer。当時マジで怖がられていた円盤の宇宙人襲来をテーマに、プレスリー「ハートブレイクホテル」リトルリチャード「のっぽのサリー」ペンギンズ「アースエンジェル」などなどロック創世記の名曲の一節が使われていました。これが大ヒットになり、同様の企画をその後40年以上、50枚以上のシングルレコードを製作しました。
70年代は同じやり方でウォーターゲート事件など政治問題を揶揄するレコードを多く作りましたが、彼の最大のヒットは75年のMr. Jaws.その年に大ヒットしたあの映画の、大サメの来襲を、やはりそのときのヒット曲、イーグルス「呪われた夜」キャプテン&テニール「愛ある限り」10CC「アイムノットインラブ」ビージーズ「ジャイヴトーキン」などの一節を繋げてパロっていました。これがノヴェルティレコードとしては珍しいトップ10ヒットとなり、その後もキングコング、スターウォーズ、スーパーマンなど大ヒット映画をモチーフに取り上げるようになります。
そんな中、83年の大ヒット映画、E.T.を題材に取り上げた Hey E.T.を、字面ではわかりにくいとは思いますが、この映画をよく覚えている人、そこに取り上げられている曲はよくわかるベストヒットUSA世代の人も多いと思いますので、こんな感じだということでちょっと再現してみようと思います。
D:私は今、地球外生命体が発見された森の中に来ています。ETさん、どうして地球へやってきたのですか?
答:”Vacation”, all I ever wanted”(「ずっと欲しかった休暇を利用して」 Go-Go’s “Vacation”)
答:”I was working as a waitress in a cocktail bar”(「カクテルバーでウエイトレスをして働いていました」ヒューマンリーグ”Don’t You Want Me” )
D:ETさん、首が伸びていてきつそうですね。どうしてそんな格好をしているのですか?
答:”….’s been a little bit hard on me”(「ちょっときつくて」Juice Newton “Love’s been a Little Bit Hard Me”)
答:”It hurts So Good!”(「微妙に気持ちいい」ジョン・クーガー”Hurts So Good”)
D:ETが少年に見つかりました。エリオット君、ETに何か言いたいことは?
答:”I don’t want no damage, but how am I gonna manage you?”(「僕は傷つきたくない、君をどう扱えばいいの?」フリートウッドマック”Hold Me”)
D:エリオット君、ETがお母さんに見つかったら、お母さんはどんな目で見ると思う?
答:”Eye of the Tiger”(「トラの目」サヴァイヴァー”Eye of the Tiger”)
D:ETが自分の星に電話をかけようとしてます。ET,どうやって電話するの?
答:”867-5309” (Tommy Tutone, “867-5309, Jenny’s Number”)
D:わお!ETがエリオット君の自転車を空中に飛ばしました。ET,どうやったんですか?
答:”Abra, Abracadabra, I wanna reach out and grab ya”(「アブラカダブラ、君に手を差し伸べて抱きしめたい」 Steve Miller Band “Abracadabra”)
こんな感じです。無理やりのところもありますが、それも一興で、繋ぎのMCも楽しいし、ヒット曲が満載なのも楽しいんです。
ディッキー自身は89年に亡くなってしまいましたが、その息子ジョンが彼の仕事を引き継いでいます。97年には、”Flying Saucer’97”、モルダー、スカーリ捜査官が登場する、UFO襲来のXファイル・バージョンを発表しました。
答:”mmm-bop, daba, doo-bop”(ハンソン 「きらめきMMM Bop」)
笑いは百薬の長。病気によく効きます。
克也さんも今回はギャグで人を笑わせるのは考えず、自分が笑って楽しい気持ちになって、早く治って出てきてください。
お大事に。
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