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2006年6月30日 (金)

Birdland

マンハッタン・トランスファーのライブに行ってきました。

Manhattan_transfer_live 何年前でしょうか。克也さんがらみでは、ナゴヤドームでZip Hot 100の生放送終了後の日曜夕方、このマンハッタン・トランスファーや、レイ・チャールズなんかを迎えた大きなイベントのMCのお仕事がありましたね。急いでタキシードに着替えて。聞くところによると、このときの楽屋は、同窓会みたいな雰囲気だったそうですが。

 なんで同窓会だったかというと。マントラはベストヒットUSAにもゲスト出演してたんですよね(ちなみにコンサート宣伝用のパンフレットにこの「マントラ」という言葉があってちょっと戸惑った。サンスクリット語の「真言」。彼らにそんなアルバムあったかな、と一瞬思いましたが、十数秒後、ああ、「マン」ハッタン「トラ」ンスファーか、と閃いた。そんな省略で呼んでいましたっけ?少なくとも僕は初めて聞いた)。

Manhattan_transfer_mecca_for_moderns シングルヒットとしては最大の、62年のアドリブスのドゥーワップナンバーのカバー Boy from New York Cityの直後にスタジオに来ていました。そのときから和気藹々の雰囲気で。メンバー一人一人に、オフの時間は何をやっている?みたいな質問をして、最後に残ったティム・ハウザーおじさんには克也さんは「君は答えなくてもわかるよ、女の子のシリを追っかけてるんでしょ?」と言ったらスタジオは大爆笑、ティムおじさんは苦笑しながら I beg your pardon?と答えました。なるほど、相手の言っていることが聞き取れなかった場合だけではなくてこういうI beg your pardon?が言えるようにならなければ、と思ったものです。

 唯一のオリジナルメンバーとなっているティムおじさん。なんとあのジム・クロウチと一緒にバンドを組んでいたこともあるらしい。70年代の末、彼らがブレイクしだした頃から既にゲーハーでしたが、最近はそれに加えて、お年ですから仕方ないですが、多少ふくよかになられ、見ると映画俳優のロバート・デュバルくりそつ。

 そのベストヒット出演の時には、当時はstar of the weekコーナーは番組の最後で、そのまた最後に克也さんからのリクエストで、アカペラナンバーのA Nightingale Sang in Berkeley Squareをやってくれ、ということになり、その静かな生アカペラにあわせてライトがフェイドアウトし番組がすぅーっと終わりました。番組が克也さんのSee you next weekの閉めで終わらなかった珍しい例。ひょっとしたら唯一の例かも。

 あのリクエストはアドリブではなかったんでしょうねえ。ある程度の打ち合わせはあったのでしょうが。

 そのリクエストがあって、急に四人が真面目な表情になり、ティムおじさんの顔色を伺いながら発声し、それに対してティムおじさんがあーでもない、こーでもないと言って音程合わせをしているようでした。彼は絶対音感の持ち主なのでしょうか。

 今回のライブ中でもイヤフォンを指で押さえる場面が多かった。絶対音感を持っている人にとっては、ちょっとした音程のずれによる不協和音も物凄く不快なものだそうですからね。それがマントラのコーラスワークの完璧さを支えているのでしょうか。

 マンハッタン・トランスファーの魅力とは。

 人間の声は最高の楽器だといわれます。でも、小生を含めて音痴といわれる人々が世の中の多数を占めるわけで、本当の意味での最高の楽器にできるのは生まれながらの才能を持ち、それに鍛錬を加えた小数の人たち。それが四人集まっている。

 彼らはコーラスワークの和音とかテンポとか、物凄く高度で難しいことをやっていて、それを全くミスなく処理するんですけど、その難しさを全く感じさせない、音楽の楽しさで全てを覆い隠してしまう、そんなところにあると思うんです。

 グループの中の色男、リンジー・バッキンガム的な存在、アラン・ポール。いい男なわけだ。彼は元子役ミュージカル俳優で芸暦はすごく長い。

 女優のキャスリン・キーナーを老けさせた感じのシェリル・ベンタィン。

 めがねをかけ始め、リサ・ローブがおばさんになった感じのジャニス・シーゲル。

 アランとシェリルのソロのパートもありました。

 構成はジャズ・ヴォーカルとしての彼らのレパートリーを前面に出したものでした。最大のヒットBoy from New York Cityや、日本でのおなじみの「トワイライト・ゾーンのテーマ」「タキシード・ジャンクション」「シャンソン・ダムール」などは演ってくれませんでした。でも、ラスカルズの「グルーヴィン」はやってましたが。

Manhattan_transfer_vocalese 選曲は、ジョン・ヘンドリックス作品が中心。彼の曲を集めてやった85年の「ヴォーカリーズ」というアルバムでグラミーを数部門獲得。この年のグラミーではマイケル・ジャクソン「スリラー」に次ぐノミネート数でした。 

                                                                                Manhattan_transfer_extensions                                                      他にもボサノヴァなども混ぜたバラエティに富んだ選曲で。最後の盛り上がりは、チャーリー・パーカー賛歌「バードランド」、アンコールは「ルート66」でした。

 完璧なハーモニーと、それを越えたエンターテイメントの魅力もいっぱいです。

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