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2007年2月15日 (木)

Not Ready to Make Nice

いつの間にかもうかなりの量になってしまったこのコーナーのコラム。

数ヶ月でこの場所からは消されてしまうのですが、音楽の情報に関して結構濃い内容のものもあるのでそのまま捨て去るには惜しく、独自にブログ形式で復活させています。

「小林克也のRadioBaka」  期限切れ遺失物移管所

普通の日記風のブログとは目的も赴きも異にするし、内容も小難しいところもないではないので、同じような音楽をテーマにしているブログに比べてアクセスはそれほどいいとは言えないでしょう。

克也御大の御名前をタイトルにお借りしちゃったので(ちゃんと許可を取りました)、それに釣られて迷い込んでくる方もいらっしゃるようです(狙ったな)。

それでもここ一週間くらい、急にアクセスが伸びているみたいなんです。普段の数倍も。

思うに理由は二つあります。

一つはグラミー賞。

ディキシーチックスを検索してみると、私のそのブログが出てくるみたいで、それを検索する人が急に増えたということですね。

Dixie_chicks_taking_the_long_way_1御存知の通り、今週始めに発表になった第48回グラミー賞で、”Not Ready to Make Nice”が最優秀レコード賞、最優秀楽曲賞、その曲が入っているアルバム”Taking the Long Way”で最優秀アルバム賞、のいわゆる主要三部門を独占、カントリー部門も合わせて合計5部門を受賞しました。

Mary_j_blige_breakthrough_1ノミネートの段階ではメアリー・J・ブライジが9部門と多く、例えば2000年のサンタナみたいに、多くの部門を同時制覇して独り舞台を作ってしまう場合はノミネーションの段階で大抵は兆候が見えるもので、今回はそれがメアリーに見えていたのですが、ふたを開けてみたらメアリーはR&B関連の3部門のみ、下馬評では下だったディキシーチックスがかっさらっていきました。

Toby_keith_greatest_hits_2_2以前のその記事にも書いたとおり、ブッシュ大統領とイラク戦争を批判したあと、立場が正反対のトビー・キースとのガチンコバトルが始まり、青と赤に分裂するアメリカの象徴にまでなってしまった。まだイラク戦争が支持されていた時期には、彼女らの曲はラジオ局からもボイコットされ、彼女たちのCDが大量にローラーで潰される「公開処刑」みたいなパフォーマンスもあった。脅迫状や嫌がらせも頻繁になり、家族にまで危険が及ぶのを恐れた彼女らは心ならずも謝罪表明を余儀なくされた。

そんな逆境から復活しての去年の新譜発表、そして今回の受賞でした。ブッシュ大統領の支持率が就任以来最低の水準にあり、選挙にも負けた現在だからこそ彼女たちが見直されたのであって、音楽ファンの公開投票で決まるアメリカン・ミュージック・アワードとは異なり、専門家の秘密投票で決定させるグラミー、ショウビズ関係はどちらかというと民主党支持者が多い、いろいろ勘繰りたくなる受賞劇でした。

そしてもう一つのアクセスが増えた理由は、バラク・オバマ。

イリノイ州選出、唯一の黒人の上院議員である彼が、来年の大統領選挙に出馬を表明しました。

ヒラリー・クリントンを検索するといっぱいサイトがヒットするんでしょう。ところがバラク・オバマだと私のブログがまだ上のほうでヒットするみたいなんです。そのディキシーチックスと同じ記事でニール・ヤングの、やはり反ブッシュ色の強い新譜を取り上げて、その歌詞の中にオバマが出てきたんですね。

The Angry AmericansThe Courtesy of Red White and Blue

史上初の女性大統領、黒人大統領はいつ登場するのだろう、なんて、私が大学生だった頃には授業の討論のネタになっていたものです。

私も専門家の端くれになってしまってから、女性でも黒人でも、まずは副大統領に当選して、それからのし上がっていく、というシナリオを描いていましたが。

今、アメリカの民主党では、来年の選挙に向けて、大統領候補レースの一番人気が女性、二番人気が黒人、という状態です。

本選挙で勝利するためには手堅く幅広く得票しなければならず、それにはやはり白人男性候補が必要だとの考え方も強いようです。

それでも、ヒラリーもオバマも、イラク戦争後の泥沼化で生じた閉塞感を打破しようとしています。

来年の選挙に向けてのアメリカは、not ready to make nice 無事平穏ってわけには行かない、ってか

それにしても、いつも古い音楽のことばかり書いているような気もするのですが、こういうときにアクセスがちょっと増えるし、先月のアナミー賞でもとり上げた、メアリーは言うに及ばず、ナールズ・バークレイ、ジョン・メイヤー、レッチリも本家グラミーでも活躍したし、ちゃんと今のことも語ってるじゃないか、と自己満足に陥った私でした。

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