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2007年7月20日 (金)

Raised on Radio (part 2)

克也さんには失礼だったかもしれませんが。

「小林克也チャンネル」の終了は残念でした。

でも、その話をフリに使ってまで話そうとした、私のラジオ生活を脅かそうとしているもっと大きな事件。

 前回「国家レベル」などと大袈裟な表現を使ってしまったため、ごく僅かの小生の周囲でこの連載を読んでくださっている奇特な方々数名から、続きはいったいどうなるのか、という反応をいただいてしまいました。

 お恥ずかしい。たいしたことはありません。

 少なくともほとんどのラジオファンには影響を及ぼしません。

 しかし小生にとってはやっぱり大きい。

 今の小生にとってのラジオとは、PCのストリーミングで、アメリカのラジオを聴くことが中心です。

 そのストリーミングに、大きな変化が訪れようとしているんです。

 アメリカ連邦議会が、ストリーミングをやっているラジオ局に対して認可の課金を現在の3倍以上にするという法案を通過させ、それが発効するのが715日。

 数年前にも似たようなことがあり、ストリーミングをやっていたラジオ局が一時期激減したのですが、ここの所持ち直していました。そこにきて、また今回の事態。

 その予兆として既にいくつかの事件が起こっていました。

 ストリーミングは技術を提供している会社がいくつかあり、ラジオ局がその形式によって系列を作っているような感じなんですが、その中で最大のクリアチャンネルというのが、そのストリーミング形式を採用しているラジオ局のインターネット放送を、アメリカ国内に限定してしまい、アメリカ以外から聴こうとしているリスナーを締め出してしまいました。

 このような問題が起こる原因の一端はここにあるのでしょう。ストリーミング放送がアメリカ国内のCDの売り上げを落としているという議論もありますが、それ以上に、映画の海賊版DVDと同じような問題があるのでしょう。著作権の問題に疎い、というか屁とも思っていない某国々ではストリーミングから音を取ってCDを焼いて不法販売していることは想像に難くありません。

 ところが、これのおかげで、小生のリズムは大いに狂わされてしまいました。

Charlie_alone 以前にも書いた、懐かしいチャーリー・ツナがいまだにやっている局、ロサンジェルスのKBIGがこれで聴けなくなってしまいました。

 それから、ちょうどチャーリー・ツナの裏時間帯、西海岸の午前、日本では深夜帯になってしまうんですけれど、よく聴いていたグレッグ・キーンも聴けなくなりました。

Greg_kihn_the_best_of グレッグ・キーンの名前でピンと来た人は、ベストヒットUSAを創始期から熱心に観ていた人ですね。83年に「ジェパディ」という大ヒットを出したグレッグ・キーン・バンド。

 彼はここ10年、音楽活動もそこそこ続けながら、地元サンノゼのクラシックロック専門局KUFXの朝の時間帯のDJとして活躍しているんです。

 ミュージシャン自身がDJということもあり単なる曲紹介よりトークも多く、またベイエリアで今でも活動している仲間たち、ドゥービー・ブラザーズ、ジャーニー、スティーヴ・ミラー、710日のベストヒットのリクエストコーナーでかかったエディー・マネーなんかがよくスタジオに遊びに来てギグをやったりするので楽しみでした。

 彼の番組にリクエストがてらメールを何通か出しました。そうしたら、日本から聞いているのに感激してくれて、たった一回だけだった日本ツアーの話、ロンドンにいた時(彼は初めはイギリスで売れた)サディスティック・ミカ・バンドとジョイントした話、なんか詳しく返信してきてくれました。また日本に行きたい、と。それ以来、ちょっとした「メル友」関係になっています(笑)。それも聴けなくなってしまった。

166caseykasem その他、これも何度か話題にしたケーシー・ケイサムのカウントダウン番組をやっている局の多くもブロックされてしまいました。特にこの春から、70年代、80年代のアメリカントップ40をリマスターして再放送する番組もできていて、これが楽しみだったので痛かった。しかしこれらの番組は別の系列でも放送していたので、ここ数週間、いろいろな局のウェブサイトをサーフしてスケジュールを組み直していたところでした。

 新しい課金によって、小さなラジオ局や、ストリーミング配信だけをやっている局は配信停止を余儀なくされてしまう。

 インターネットラジオの素晴らしさをアメリカ議会に訴え続けようというサイトも立ち上がり署名運動を起こした。

 去る625日、抗議活動として、相当数のラジオ局、ストリーミング配信元が一斉に配信を24時間中止しました。

 これには、ヤフーがやっているランチキャストも含まれていました。アーチスト、テーマ別の局もありますが、自分の好みでカスタマイズした局も作れます。僕も自分の局を二つ持っていて、このコラムのバックナンバーを貯めているサイトにもリンクをつけてありますのでよろしければ。

 そんなこんなで、今717日。

 どうやらギリギリの13日にRIAA(全米レコード業界協会)やストリーミング技術会社などとの一時的妥協が成立したようで、とりあえず15日から何も聴こえなくなる、という事態は回避されたようです。現在も、普通に聴きながらこれを書いています。ホッ。

 それでもまだこれは一時しのぎで、相変わらずインターネットラジオに対する風当たりは強いみたい。クリアチャンネル系列のラジオ局の大部分はまだ聴けません。

 著作権の問題とか、いろいろあるのでしょうけれど。

 初めてアメリカに行った時の、一日中好きな音楽が聴けて、いろいろなジャンルを局ごとに楽しめる感動は忘れません。

 克也さんがいなくなった地元のラジオ局には今更戻れない(笑)。

Journey_raised_on_radio アメリカというのは、自国の文化水準を世界に知らしめるためにわざわざ金を出して人を呼び寄せて勉強させてくれるような国(小生もその恩恵にちょっと与りましたが)。その懐の深さも、見せてもらいたいものです。

Raised on Radio はジャーニーの全盛期最後というか、空中分解する寸前のアルバムで、表題曲もありましたね。そう、みんなラジオで育ったんです。

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2007年7月 7日 (土)

Raised on Radio ( part 1)

また一つ、小林克也番組が姿を消しました。

Dcp_1435 何事もなかったかのように、ひっそりと。

 どれくらいの方がこのことに気付いていたでしょうか。

 おそらく克也さん本人も、報告くらいは受けていたのでしょうが、全く実感がないのではないかと思います。

 かく言う私も、数ヶ月前だったら気付かなかったと思います。

 姿を消したのは衛星通信ラジオ「モバHO!」の「小林克也チャンネル」。200410月のモバHOサービス開始以来続いた当チャンネルが71日をもって終了しました。

 以前の記事にも書いたとおり、僕がケータイを換えて以来のたった2ヶ月のお付き合いでした。何パターンかある選曲のパケを繰り返して流していたようでしたが、ヒット曲ばかりの他のチャンネルとは一線を画した、渋いアーティストやアルバムカットも聴けるこのチャンネルは楽しみで、短い間の通勤の供した。

 克也節の曲紹介が聞けたわけでもなく、34曲ごとに克也さんの“You’re listening to Katsuya Kobayashi Channel”みたいな、これも数パターンあったナレーションがサウンドステッカー的に機械的に流されていただけでした。克也さんが読んでいたチャンネル番号も違っていましたから、想像するに以前にチャンネルの移動があったのですがナレーションはあえて取り直さなかったということなのでしょう。

 放送完全終了直前、最後に流れたナレーションに笑ってしまいました。機会的無作為プログラミングのなせる業でしょう。なんとも皮肉。

「小林克也チャンネル、24時間、毎日、毎週、毎月、いつでも、どこでも放送中!!!」

ウソつけ。あと数分で終わってしまうくせに、と思わず突っ込みを入れたくなりました。

Al_green_lets_stay_together 記念すべき最後の曲は、数週間前に記事にしたアル・グリーンの、ビージーズの大ヒットのカバー”How Can You Mend a Broken Heart”.この曲がフェイドアウトして、72日午前零時を迎えました。

 「長らく御愛聴頂きました小林克也ステーションはこれをもちまして放送を終了いたします。ありがとうございました」

 みたいな女声のアナウンスを期待しつつも、全く何もなし、そのまま音は消え、サインオフの状態になりました。

 翌朝、ケータイのモバHo情報をリロードしたら、ダウンロードされてきたチャンネルのリストの中から、小林克也の名前は既に消えていました。

 このモバHO、スタートした当時は独立した一会社だったのに、経営不振からか、現在は某大手電機メーカーの子会社になっている。 

 映像も流しており、僕もPCではMTVを観られる契約にしているのですが、以前はCNNjなんかも放送していてもう少しチャンネル数は多かったようだ。

 今回の件も、業務縮小の流れで仕方がなかったのかもしれません。

 「小林克也チャンネル」終了も残念ですが、実は現在、私のラジオ生活を根本的に変えてしまうかもしれない、もっと大きな恐ろしい変化が起きようとしています。

 私は現在、このことがとても気がかりなのですが、この問題について、ここ数週間で大きな変化が起こる可能性もあるし、もう少しことの推移を見守りたいし、それから克也御大にもいつもお前のコラムは長いと言われているので、このことについてはまた機会を改めたいと思います。

 ちなみに、僕が機械を買い換えるとか、そんな単純な個人的な問題ではない、ひょっとすると国家レベルの問題かもしれない、このことだけ付け加えさせていただきます。

 

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