Anammy Awards 2007
成人の日も終わり、調子が狂った年末年始も元通りになってきたころでしょうか?
アメリカン・ミュージック・アウォードが一ヶ月前に開催され、各業界紙の年間チャートも年末に発表され、本家グラミー賞を一ヶ月後に控える現在、私阿南東也(あなみはるや)が勝手に個人的に好きだった音楽を独断と偏見で振り返る、権威も何もない「アナミー賞」の発表が今年もやってまいりました。
この場をお借りして三回目。ZIP Hot 100の年間チャート時に読んでいただいていた時代は遠くなりにけり。
克也さんは、DJ KOBYの昨年末の放送でアメリカのラジオのフォーマットについていろいろおっしゃってました。私も何度かここでも書いていますが、私のラジオ生活とはインターネットのストリーミングでアメリカのラジオを聴くのが中心です。今年は夏に危機的状況がありましたがその後いろいろ裏技サイトも出てきて何とか持ち直しているようです。
同じフォーマットでも局ごとに選曲に傾向があってラジオ局めぐりが本当に楽しいのですが、僕が聴いている割合は、HOT ACとAAA 三割、アダルトヒッツ(70,80,90年代)三割、AC二割、オールディーズ一割、アーバンAC一割、といった感じでしょうか。以下のノミネートもこの僕の傾向をモロに反映してしまうでしょう。
☆ 最も気に入ったシングル曲
1、 Plain White T’s “Hey There Delilah”
去年はこの曲でした。やっぱり僕みたいにかなり前から音楽を聴いている人だと、この曲に何か感じるものがあるんじゃないでしょうか。素朴で、バックはアコギの2フィンガーピッキングでずっと流れる。このあたり僕なんかはポール・サイモンを思い出してしまいました。
デライラとは実在の女性で、今年のオリンピックに向けて強化選手にもなった陸上選手だという。ヴォーカル、ギターのティム・ヒガーソンは、当時コロンビア大学に通っていた彼女と共通の友人を通じて知り合った。彼女に何か感じるものがあり、君のために曲を作るよ、と約束してその場は分かれた。3年くらいたって偶然再会して、あのときの約束はどうなったの、と聞かれて、それで改めてそのときの想いを思い出して曲を作ったという。
彼らの2005年のアルバムに入っていた曲ですが今年のアルバムでボーナストラックに入っていたので火が付きました。
2、 My Chemical Romance “Welcome to the Black Parade”
これは中ヒットでしたが印象に残りましたね。クラシック調からだんだんハードになっていって、スケールの大きさを感じた曲でした。これも古い音楽ファンならクィーンの「伝説のチャンピオン」に通じるものを感じた人も少なくないのでは。ビデオも、気味悪さ半分、かっこよさ半分でよかった。
3、 Justin Timberlake “What Goes Around…Comes Around”
R&Bから一曲、ジャスティンではちょっと違和感があるかもしれませんが、アメリカン・ミュージック・アウォードでもR&B男性アーティスト部門で大活躍したし、去年はヒット曲も多かったので。この曲のコーラスの高音部も、ちょっとフィラデルフィア・ソウルを思い出してしまいます。
☆最も気に入ったアルバム
1、Eagles “Long Road Out of Eden”
ははは、やってしまいました。この人たちが出してきた以上、僕としてはここにきてしまいます。
79年の「ロング・ラン」が最後のオリジナルアルバムとすると28年ぶり、CDで2枚組。
なんか音としては「ホテル・カリフォルニア」以前、「オン・ザ・ボーダー」あたりのカントリー・ロックに戻ったみたい。シングル「ハウ・ロング」は”Already Gone”そっくりです。というか、この曲自体、実は彼らにとっては新曲ではなくて、70年代前半からライヴでやっていたレパートリーで、それを改めて録音したんですね。この曲でカントリーチャートに入り、記録を作りました。同一アーティストが最も長いブランクを経て復活した、というものです。イーグルスがこれ以前にカントリーチャートに入ったのは76年の”Lyin’ Eyes”「偽りの瞳」で、31年ぶりというわけです。曲を作ったのはJ.D.サウザー。イーグルスは、ジャクソン・ブラウンをはじめ、スティーヴ・ヤング、ジャック・テンプチンなど、西海岸で多くの新人作曲家を発掘しましたが、発掘される前のJ.D.の曲だったというわけです。
2、Daughtry “Dautghtry”
過去二年、ニッケルバック”All the Right Reasons”がここ辺りに入ってきていて、実は去年も彼らはそれで引っ張った。実に息が長い。でも今年は敢えて外してみました。その代わり、去年一年は、ニッケルバック・リスペクターというか、クローンというか、似たような傾向のロックが結構出ていたような気がする。ヒンダーしかり。そして極めつけはやっぱりドートリーでしょう。”Home” “It’s Not Over”とヒット曲も多かった。彼らは、ニッケルバックに似ているといわれることは、誇りに思っているそうです。それだけ成功したグループだし、自分たちの目標であるからだ、と。
3, Maroon 5 “It Won’t Be Soon Before Long”
あまり難しく考えず、このあたりをよく聴いていたということですね。”Makes Me Wonder” ”Wake Up Call”なんかが好きだったし。
☆最も頭の中をグルグル回った曲
Rhianna “Umbrella”
リアンナちゃんはポン・デ・リプレイ以来、一年ごとにその夏のテーマ曲を作っているような気がします。「エラ・エラ・エー・エー・・・」というコーラスは、やっぱり頭の中に残ります。去年までも、頭の中をグルグル回った曲でノミネートされていましたが、今回はちょっと意味合いが違います。この曲あたりから、彼女はなんか実力派として大化けしそうな雰囲気を感じてきました。「スーパースターになった私だけど、まだあなたは私の心の中の人、私の傘の中に入って甘えていいのよ」なんて、本当に彼女にそういう存在がいるのだろうか。うらやましい。
☆ 特別賞
「おしりかじり虫」
「最もくだらないと思った曲」賞は今回は該当なし(ZIP-FMを聴かなくなったせいか?)。そのかわり、「マツケンサンバ」以来、この部門が復活。
子供がいて、一緒にテレビを見ていると、こういうのにも詳しくなってきます。このキャラクター自体が、「ダメおやじ」の漫画に出てきた虫と似ていて盗作問題が持ち上がっているそうですが、この曲、リズムは Prince “When Doves Cry”にクリソツ、と思っているのは僕だけでしょうか。
☆ 最も気に入ったビデオクリップ
1、 Avril Lavigne “Girlfriend”
新婚の彼女が何役もこなして、曲の元気さが出ていてよかったですね。地味な女の子と派手な女の子のボーイフレンドの取り合いで、ちょっとしたストーリーもあった。
2、Nickelback “Rock Star”
ここら辺には出てきてもかまわないでしょうね。同じアルバムで3年間引っ張ったニッケルバック。
僕がおそらく今までで一番好きな音楽ビデオは、Godley & Crème “Cry”なんでしょうけど、このロックスターのビデオがちょっとそのコンセプトをちょっと引きずっていたということで。セレブが矢継ぎ早に出てきて口パクで歌う。そういえば”If Everyone Cares”のビデオも、マイケル・ジャクソン”Man in the Mirror”から頂いているような気がしました。
2008年、今年はどんな曲にめぐり合えるのでしょうか。
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