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2008年3月14日 (金)

Suddenly I See

310日。

63年前なら東京大空襲。

ビージーズの末弟、アンディ・ギの誕生日。

2008年、東京では武道館でマルーン5が大人数を集めたコンサートをやった日。

名古屋では負けずに、KTタンストールがライヴをやりました。

11日のベストヒットUSAでも、最近レギュラー化しつつある周辺チャートの紹介コーナーでAAAのチャートが紹介されて、そのバックに8位だった彼女の新曲 “Saving My Face”がかかっていました。KTは近いうちにインタビューゲストの予定があるかもしれないし、その後に取り上げられたブルース・スプリングスティーンの話にしようかなとも思いましたが、鉄は熱いうちに打てということで。

こっちは、武道館の百分の一の小さなライヴ会場。それでも去年は夏のビッグイベントで1ステージを張った、今ノりにノってる彼女。会場は開場一時間前から券の整理番号で並ばせられるほど。フロアは、小生を含めて十数名が平均年齢を上げているだけで、若い子がいっぱいで熱気ムンムン。

バンドは割りと普通?の構成で、ドラム、ベース、キーボード、彼女以外にギターがもう一人、女性バックヴォーカルが二人。ナマで見る彼女はやっぱり小柄。ギターが大きく見えました。彼女のトレードマーク(?)でもあるミニスカートでギターを足で上げるポーズは、やっまり重たいから仕方なくそうなっちゃうのかな、とまで思えてしまいました。黒のワンピースで登場(女性の服の表現の仕方がうまく分からなくてごめんなさい)。

以前にも書いたことがあるんですけど、僕の彼女についての印象は、若さに似合わず色々な音楽の引き出しを持っているな、ということです。バイオによると、彼女のヴォーカルの先生はエラ・フィッツジェラルドだ(もちろん直接習ったという意味ではありません。親の影響でレコードをよく聴いていたということですね)ということですが、他にもジャズならビリー・ホリディ、ファンクならジェームス・ブラウン、ロックならルー・リード、カントリーならジョニー・キャッシュという幅広さ、そして当然、彼女の世代が普通に聞いている音楽も全て吸収していたでしょう。パティ・スミス的であり、クリッシー・ハインド的でもあり、ジョニ・ミッチェル的でもある。

“Black Horse and the Cherry Tree”・ディドリーのジャングルビートなのはよく知られていますが、他にもボー・ディドリー・シャッフルを使った曲が何曲かあり、モータウンのビートも。コード進行ではブレッドが使うようなやつもあった。シンプル、ソフトさが基本にあっても常にバスドラが効いている、そんな感じですね。

Kt_tunstall_drastic_fantastic オープニングはニューアルバム”Drastic Fantastic”(なんかパ・リーグがキャッチフレーズに使いそうな文句だ)からの、やっぱりオープニング曲の”Little Favours”から。

「ある朝起きて、その日から新しい仕事場に行かなければならないのに、元の仕事場に行っちゃうような曲」と紹介された”Miniature Disasters”。ここにもボー・ディドリー・シャッフルが出てきた。

「長距離恋愛の曲」と紹介された”Other Side of the World”。ここにそのブレッドっぽいコード進行とか、キム・カーンズの匂いを感じてしまいました。

ニューアルバムから日本でシングルになっている”Hold On”。アメリカのヒットチャートに入ってきたら大変なことになります。なぜかというと”Hold On”とは、今までで最も同名異曲が多いタイトルなんです。あなたは他のをいくつあげられますか?

バックのメンバーが全員引っ込んで何が始まったかと思うと、なんとあの”Black Horse…を一人で演っちゃうんですねえ。シンセループリズムボックスを使って、その場でリズム体を作っちゃうんです。ギターの共鳴板を力いっぱい叩いてバスドラの音にして、タンバリンを一泊叩いて、ギターでチョーキング(音を殺す)をしたストロークで例のボー・ディドリーのリズムを作り、最後に彼女自身で「ウー・フー」というバックヴォーカルを入れて出来上がり。それをずっと流しっぱなしにして、それに彼女がギター一本で歌う。確かにバックのリズムはぜんぜん変わらなくてすむ曲だからそれでできてしまう。このリズムボックスで即興で一人でやるのは、彼女のスタイルみたいです。「普通のライヴではこの極は1曲目でやることが多いんだけど、今まで我慢させてごめんね」だって。

その後、二人いたバックヴォーカルの人が、本当か嘘か、体調不良を興したとのことで退場してしまいました。「全くの自然現象だから気にしないで、やっぱり自然現象の曲を彼女に捧げるわ」ということで”Under the Weather”

だんだん終わりに近づいて盛り上がってきますと、さっきの今ヒット中の”Saving My Face”「これはプチ整形の歌なの。そのうちペットの犬にも整形させる時代が来るわよ」。

Kt_tunstall_eyes_to_telescope そして最後にこれを聴かなければ帰れない”Suddenly I See”。イントロが聞こえてくるだけで、あの映画「プラダを着た悪魔」のオープニングの、アン・ハサウェイが身支度を整えていく場面が重なってしまいますね。この曲も最後、メロディ楽器が全部フェィドアウトした後リズムだけが残ったら、やっぱりボー・ディドリー・シャッフルだった。

いったん引っ込んでアンコール。

Greatest Hits

ここで思いがけず、「みんな80年代は好きでしょ?」の掛け声から”Bangles “Walk Like an Egyptian”を演りはじめたんです。下のセットリストにも挙がっていませんし、後で本人から聞いた話ですが、バックステージで突然決めた選曲なんだそうです。

ここで僕はまさに、Suddenly I See「突然ひらめいちゃった」んですね。彼女のもう一つのルーツを。バングルスなんてのはまさに彼女の世代の音楽だろうし、そのバングルスはサイモン&ガーファンクルの「冬の散歩道」もカバーして大ヒットさせた。以前に”Suddenly I See”60年代のCyrcleというグループの “Red Rubber Ball”という曲にちょっと似ていると描きましたが、それもまさにポール・サイモン作なんですね。なるほど、彼女のもう一つのルーツはスザンヌ・ホフスじゃないのか、”Egyptian”の踊りと口笛で、これらが僕の頭の中で一瞬のうちに勝手に繋がってしまったんです。

そして最後の最後は「あなたたちのことを歌っているんじゃないから安心してね。また会いましょうね」で”I Don’t Want You Now”

終了後、さすがにサイン会はありませんでした。それでも関係者口で待っている人は何人かいましたが、時間が経つに連れ諦めて去っていき,ついに僕一人になってしまいました。途中で出てきたギタリストの人と立ち話ができて仲良くなれたりして、粘り勝ちでやっと彼女が出てきて、例によってCDと、運よくもらえたセットリストにサインを入れてもらいました。「翌日の大阪も、頑張ってくださいね」。

こういうアーティストのメモラビリアを集めるのは、忍耐が要るのですよ、皆さん。

ちゃんと最新のアーティストもフォローしてるでしょ?

Kt_tunstall_setlist

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