書籍・雑誌

2006年8月 2日 (水)

S.O.S.

ちょっと心配なニュースが入ってきました。

克也さんが独占契約し、このサイトにも毎週発表されて、テレビ、ラジオのベスRr_logo トヒットUSAでも使われているヒットチャートを発表しているレディオ&レコーズ社がVNUというマルチメディア通信を中心とする複合会社に買収された。

ここまでならよくある話で別に驚くに値しないのだが、このニュースが僕ら音楽ファン一般にとって、そしてこの克也さんサイトの関係者の端くれとして複雑な問題となるのは、このVNUというのはビルボード社の親会社でもあるということだ。

Bbwhite153 ビルボードとレディオ&レコーズは音楽の世界では二大業界誌で、それぞれが別々に発表するヒットチャートは業界の貴重な情報源であり、音楽ファンの週一の楽しみでもある。

ところが、この二つのチャートが全く同じものになってしまうかもしれない。

楽天がTBSの経営に参画しようとして横浜ベイスターズとの経営権重複が問題になるなんてモンじゃない。日本野球界で言うなら、巨人と阪神が一緒になっちゃうに等しい。

ビルボード誌は歴史も古く、1970年から始まったケーシー・ケーサムのアメリカントップ40がそのチャートを下敷きに番組を作ったことから代表的ヒットチャートにのし上がっていった。

70年代の頃には他にキャッシュボックス、レコードワールドなんていう、ヒットチャートを発表している業界紙がありました。以前にも取り上げた、克也さんの「ナガオカ・ワールドミュージック」はキャッシュボックスのチャートを誌上発表一週間前に発表してしまうという画期的な番組でした。克也さんは長い間キャッシュボックス社に毎週電話をかけ続けていました。キャッシュボックス社は96年に、その前にレコードワールド社は82年につぶれました。

http://radiobaka-archive.cocolog-nifty.com/bakabaka/2005/10/no18_with_a_bul.html

レディオ&レコーズ社は73年の創業で、全米ラジオ局のオンエア回数を中心に集計した独自のヒットチャートに特徴があり、アメリカントップ40に対抗して「カウントダウンUSA」というシンジケートラジオ番組も作られ(ベストヒットUSAのコーナー名はここから来ている?)、日本のFM局でも一時期放送していましたが、日本でお馴染みにしたのはなんと言ってもベストヒットUSAでした。さすが先見の明。

166caseykasem ケーシー・ケーサムのトップ40も、80年代末に一時期、番組を引退して、別のネットワークで別のカウントダウン番組制作を開始した関係上、またビルボード誌が、セールス重視だとブラック、ヒップホップ系が上位を占めがちなため集計方法を二転三転させて信用を落とした時期もあり、レディオ&レコーズのチャートを使うようになりました。これも以前に取り上げた、ケーシーを引き継いだライアン・シークレストのアメリカントップ40、まだケーシーが担当している、Hot ACの「アメリカントップ20」、アダルトコンテンポラリーの「アメリカントップ10」全て、Mediabase 24/7の調査により、レディオ&レコーズに発表されているヒットチャートを利用しています。

http://radiobaka-archive.cocolog-nifty.com/bakabaka/2005/10/pon_de_repay.html

Spotat40_1 この買収劇により、ラジオのオンエア集計に関して、ビルボード誌が集計に利用しているニールセン・ブロードキャスト・データ・システムに一本化されそうです。

ラジオ&レコーズが対象にしていたラジオ集計の部分はビルボードのそれと違いがなくなってしまうわけで、もしビルボードのチャートの発表権を別のところが保有していたとしたら、ベストヒットUSAでのカウントダウンができなくなってしまうのではないでしょうか?

などと書きつつ、最終的にはまあ何とかなるだろう、とは思っているんですけど。素人としての素朴な疑問でした。

SOS、助けてくれー。

実はSOSというタイトルで全く別の内容を書く予定だったのですが。こっちの問題が重要だったし、ある種のピンチなので、そのまま使ってしまいました。その「別の内容」は、次回にでも。

サイト開設1周年、おめでとうございます。

| | コメント (0)