Realize
またライヴリポート。チョッと続きそう。克也さんのラジオが聴ける回数が残り少ないというのに。。。
今回はコービー・カレイ。小さいライヴハウスでやってくれました。これは行くしかないですね。
ベストヒットUSAの大晦日生特番の放送終了後、楽屋でのちょっとした反省会で「これだけの長時間、チョッとゲスト呼んでナマ小ライヴやらせたらよかったね。コービー・カレイなんかいたら呼びたかったね」と仰っていました。
わかりますね。彼女ならバンド全員でも小回りが利きそうだし、一人だけでも弾き語りできそうだし、気さくに来てくれそう。だけど、その後の10ヶ月の間だけでも、かなり大きくなってしまったのではないでしょうか。そしてこれからもっと大きくなっていきそう。
彼女のCaillatという苗字、はるか昔にどこかで聞いたことがあるな、と思っていたのですが。
なんと、僕が自分の小遣いで一番最初に買って、今までの人生で最も多く買い換えて最も多く聴いているであろう、フリートウッドマックの「噂」(そしてその次の「牙(タスク)」
のプロデューサーに名を連ねていた Ken Caillat(当時は僕も含めてみんな「キャリヤット」と発音していましたが)という人がいて、彼女はその愛娘なんですね。なんかこちらから一方的ですが因縁を感じてしまいます。
それでも父親がその仕事をしたのは30年以上前。彼女は22歳。
さらにそれでも、20周年の名盤製作回顧ドキュメンタリーDVDの撮影の際、子供だった彼女は父親に連れられてメンバーに引き合わせてもらったとか。得にスティービー・ニクスにはすごく憧憬の情を抱いたよう。ステージでもそういう匂いが少し感じられましたね。
それでも、彼女が自分自身でもシンガーになる夢を見始めたのは、そんな家族環境もさることながら、やはり彼女のジェネレーションで、ローリン・ヒル(彼女の言葉、正確にはフージーズ)を聴いて、自分でもその曲を小学校のコンテストで歌って以来、だという。
楽器はまずピアノから入り、曲作りを始め、ギターを始めたのは4年前だという。まあ、4年やればあれくらいできるだろう、という腕前でした(素人が偉そうに)。
そして、まだ歴史の浅いマイスペースでアクセス数、再生回数、お友だち登録数が通算でトップになり、颯爽と登場した。時代の申し子、ですね。
さて。ステージです。
普段僕が行くより、聴衆平均年齢は低い低い。カップルもいっぱい。
彼女か登場すると、「かわいーー!!!」の黄色い声。
彼女の場合、アルバムはまだ一枚しか出ていませんし、いい意味でも悪い意味でもそのアルバムでの、アコースティックでシンプルな、若々しいイメージは定着しており、ステージでもそのアルバムの曲をそのまま聴いたような感じでしたので、いきなり、例によって終了後ゲットしてサインを入れてもらったセットリストを出して曲目を確認することにしましょう。
彼女自身がギターを持って歌ったのはほんの数曲で、あとは歌に専念してバックに任せていた感じでした。
1曲目から3曲目はアルバムと全く同じ曲順です。4曲目で2枚目のシングル”Realize”をやった後に出てきた、“U.P.”とは。クィーン+デヴィッド・ボウィの “Under Pressure”でした。原曲の、ファンク、オカマっぽい色っぽさはなく、アコースティックベースを利かせて彼女のイメージで。それとメドレーでやった”Something Special”は未発表曲のようですね。
またアルバムからの曲に戻り、8曲目の”Tailor Made”の前には、「姉貴の彼氏を紹介されて、姉貴に捧げた曲よ」と長めのMCが付きました。
9曲目は、上でチョッと触れましたが、この曲に感動して、この曲を小学校の歌のコンテストで歌って、アーティストになる夢を持った、というあの曲。彼女のギターと、バックにベースがもう一人だけのシンプルな構成で歌われて、アコースティックな味で、むしろロバータ・フラックに似ていて、全くヒップホップではありませんでした。
実は帰りのエレベーターでも彼女と一緒になって、チョッと話せたのですが、それでも私が影響を受けたのはローリン・ヒルの方だ、と言っていました。
この曲を作ったときはギターを習いたてで、共作のジェイソンにすごく助けてもらったわ」というお馴染み“Bubbly”をみんなで大合唱した後、そろそろ終わりだな、何が始まるかな、と思ったら、彼女は「みんな、ダンスっぽいのがいい、それともロックしたい?」と訊いてきました。ダンス、が多数意見を占めた感じだったので、”I.W.Y.B.”が始まりました。なんとこれ、ジャクソン5の”I Want You Back”だったのです。子供に戻ってステージの上でも下でも踊らにゃ損々、てな雰囲気になってしまいました。
もし、ロックっぽいの、の意見が多数だった場合用意されていた、“B of B”とは何だったのでしょう?ストーンズ、ベッド・ミドラーの”Beast of Burden”あたりでしょうか?もし、他の場所でライヴをご覧になって、この”B of B”だったという方、いらっしゃったらぜひご教示下さい。
アンコールの”Capri”では、同い年の友達が若くして母親になる、その一部始終を見て感動して、彼女に捧げた曲、と紹介して、彼女のギター一本で歌われました。
リオナ・ルイス、サラ・ブラリス、テイラー・スイフトなど、ACのジャンルではちょっとした女の子シンガーソングライターブームが起こっています。そんな中でも、一番最初に夢を実現した(realize)、もっと大きくなっていきそうな彼女に注目。
まだ間に合った。しつこいですが、15日水曜日夜9時、新番組「水曜ノンフィクション」2時間特番に、私、阿南東也がほんの少し登場しますので、ここでこんなこと書いているミーハーはこんな奴だったのか、とわかる機会はそうはありませんので、お暇でしたら是非。
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